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トータル人事制度の導入(6)

20070608

【基本方針の決定】

   

    
前回までの、
経営者ヒヤリング、社員意識調査および、
賃金実態調査他のデータ分析の結果を踏まえて、
適正な新人事制度の方向性を決定する。
データは以下の4段階に分類する。

    

    
①初期型(整備期)

【特徴】
人事制度はほとんど導入されていない状態で、
社員の賃金バランスは基本的に年功序列に近いが、
実際はバラバラ。
昇給も不定期。
経営者も社員も特定の意識は持っていない。
会社の業績も不透明。

    

【方向性】
いきなりフルサイズでトータル人事制度を導入するのは難しいので、
最新の法改正を反映した就業規則に、
現状追認型の賃金規程・退職金規程等を整備する。
賃金表は作成できない。
36協定と1年変形を届け、残業時間圧縮運動を始め、
就労環境を合法的なものに近づける。
簡単な能力考課と態度考課で査定する人事考課制度を導入してもよい。

   

    
②中期型(1型導入期)

【特徴】
基本的な制度は整備済み。
しかし、就業規則は10年~20年以上改正していない。
賃金は完全な年功型。
昇給は不定期。
さまざまな手当が付いた複雑な賃金形態になっているなど、
言わば混沌とした状態。
経営側にはあまり危機感はなくても、
非系統的な制度に対する社員の不満がたまっているケースがある。
業績が芳しくない場合がある。

    

【方向性】
各制度をアップデートした上で、
トータルな新人事制度を整備する。
就業規則類を改訂し、
職能資格等級を導入し、段階号俸表による職能給を入れる。
初期型と同様に、就労環境の合法的整備も図る。
人事考課制度は業績考課、能力考課、態度考課を平均的にそろえて
(ただし、過剰にならないように注意)、
処遇・賃金制度との連携を図る。

   

    
③後期型(2型導入期) 

【特徴】
基本的な制度は整備され、
そのアップデートや社員モチベーションアップの施策に取り組んだ経緯もある。
経営側は、年功的な人事・賃金制度からの脱却を目論んでいるが、
社員側にはその機運は満ちていない。
ただし、旧態依然の人事制度では、
更なる企業活力や社員のモチベーションのアップは難しいという共同認識はある。
業績はよい場合も、悪い場合もある。

    

【方向性】
トータル人事制度の導入により、
職能資格等級制度を導入するが、
役職との複合的な対応や複線型の設計を取り入れ、
社員の処遇にバリエーションを設ける。
基本的には年功制を残しながらも、
賃金の一部に洗い換え方式の業績給・評価給を組み込み、
やや序列を崩す可能性のある業績主義を取り入れる。
人事考課は業績考課を重視し、目標管理を導入してもよい。
能力考課や態度考課の項目には独自性を出し、社員の意識喚起を行う。

   

    
④変革期型(3型導入期) 

【特徴】
過去にさまざまな人事制度を検討・導入した経緯があり、
年功制からはかなり脱却しているか、脱却の時期に来ている。
経営側は業績主義を中心とした人事制度を志向しており、
社員側にもある程度それを受け入れる土壌がある。
業績はよい場合も、悪い場合もある。

    

【方向性】
職能資格等級制度を導入しても、極力単純なものとする。
賃金は等級における大枠を設けた上で、
完全洗い換え方式の業績給中心とし、年俸制にしてもよい。
人事考課の項目は目標管理だけでも可。
自己申告制度、フリーエージェント制、プロジェクト型組織、
360度評価等の今日的施策の導入も検討する。

   

    

分析の結果、今回のサンプルであるB社は、
③後期(2型導入期)と判断する。
以降は、その作業を追って解説する。

   

    

以下、次号。

    

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