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『猫について(4)』

20070730

    

「おたく、○○さんの家に引っ越してきた人だよね」

    

私は引っ越して少ししてから、
近所の床屋に散髪に行った。
住宅街の片隅に、
住民からも忘れられたような小さな理髪店があった。
土曜日なのに客がいない。
私は店の奥に声をかけた。

    

奥の引き戸が開いて、
出てきたのは、70歳過ぎとおぼしき女性だった。
彼女は、私を理髪台のイスに座らせると、
散髪の準備を始めた。
どうやら、この老婆が店主のようである。
私は郷里の母を思い出していた。

    

私は町内の情報を仕入れようと、
女主人にいくつか質問をしてみた。
食料品はどこが安いのか、
ホームセンターはあるか、
評判のいい歯医者はあるか、などなど。

    

女主人はあまり話し上手ではないようで、
受け答えは短いものばかりだったが、
どのスーパーの刺身が美味しいかという質問には、
熱を入れて、答えてくれた。
それから、自分の身の上話も。
彼女はこの町の地主の息子に嫁いできて、
四十数年が過ぎ、
お店を開いたとき、相続のとき、娘を嫁に出したとき、
かなり苦労をされたとのことなのだ。

    

「○○さんの家は、庭の手入れが大変でしょ」
我が家の先住者のおばあちゃんとは老人会でつきあっていたという。
「夏場は雑草が伸びて、大変ですよ」
「○○さんのおばあちゃんも、庭仕事で手が荒れていやだっていってたよ」
「近所の猫が遊びに来るんですよ」
「猫のオシッコは臭いから、困るよね。
ウチの庭にもよく来るから、いつも水をかけてやるんだ」
このあたりは飲食店などない老成した住宅街なのだが、意外とノラ猫が多いことを教えてくれた。
その口調からして、猫好きとは言えないようだった。
あいつは、ノラなのだろうか。

    

幸運だったのは、我が家は古い家なので、
猫にトイレとして利用されたとしても、
私も妻もさほど不愉快ではないことだ。
もし、新築の家に住んでいたら、
床屋のお婆ちゃんのように対応していたかもしれない。

    

私の散髪が終わるまで、客はわたし一人だった
床屋の料金はやや高めだった。
客の来ない店を維持していくには、
仕方ないことなのだろう。

    

以下、次号。
(人事制度の導入は、9月再開予定です)

    

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「起業」カテゴリの記事

コメント

この4月に、栃木県さくら市にて社労士開業した豊田と申します。
お互いに、是非是非、頑張って奇跡の軌跡を現わしませう。

投稿: Mr.労基法 | 2007年8月 4日 (土) 00時28分

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