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トータル人事制度の導入(17)

20071106

  
【賃金制度の設計-5】

    

前回までの作業で、基本賃金額表が完成した。
(表は追ってホームページに掲載予定)

    

次に、基本賃金額を組織体制に合わせてカスタマイズする。
賃金体系の設計という作業である。
前出の『中小企業の賃金設計のポイント』を踏まえて、
賃金項目の組み合わせを行う。
基本賃金額表をベースにして、
それぞれの会社ごとの事情を反映して決定した各賃金項目を連動させて構成するため、
『中小企業向けハイブリッド賃金制度』と呼ぶ。

     
以下、社員数を目安として、
3つのタイプを提示する。
ここでは、
人事制度に職能資格等級制度を導入するかどうかによる違いが大きいため、
たとえ30人未満の小人数であっても、
職能資格等級制度を導入する場合は、
(2)(3)タイプとなる。

    

◆中小企業向けハイブリッド賃金制度
(基本賃金表は年齢ベースで設計)
(1)20人~50人規模 
  基本ハイブリッド型=年齢給+役職別評価給
(2)30人以上規模 
  ハイパーハイブリッド型=等級別年齢給+等級別評価給
(3)100人以上規模 
  基本役割給型=等級別評価給

    
その他、
賃金体系を構成する手当類の設定は各社方針による。
サンプルB社の賃金体系においては、
職務手当(時間外手当を含む)、役職手当、家族手当、
調整手当、通勤手当を設定した。
新賃金制度の導入時には、
手当類の整理が必要になることも多いため、
詳細は後述する。

    

(1)型の年齢給は従来型の本人給であり、
どんな仕事をしていても同じ年齢の社員は同じ金額になる。
役職別評価給は役職による基本額を設定し、
その額を人事考課の結果により増減させる。
2つの賃金項目が基本賃金額をベースに連動するため、
基本ハイブリッド型と呼ぶ。
30人未満程度の中小企業では、
この程度のシンプルな設計で、
初歩的な成果主義を導入する。

    

(2)型の等級別年齢給は、
年齢給と呼んではいるが、
等級によって同じ年齢の社員でも違う金額になる。
したがって、厳密な意味では年齢給ではない。
等級別年齢対応給とでもいうべきもので、
等級が下の者は年齢に対応した額の割合が高くなり、
組み合わされている等級別評価給の割合は低くなる。
逆に、等級が上の者は年齢に対応した額の割合は低くなり、
評価給の割合が高くなる。
等級によって、
基本賃金額に占める年齢対応部分と評価対応部分の割合が変化する形で、
ハイパーハイブリッド型と呼ぶ。

   

この型であれば、
一般社員としてコツコツと働く人には過度の成果主義は求めず、
年齢での昇給の幅を大きくしてあげることで安心して勤め続けてもらうという“賃金手法C”と、
幹部社員には、
評価によって大きく自分の賃金が増減する可能性を与える厳格さとインセンティブ性を持った
強度の成果主義の導入とを両立させることができる。

    

(3)型では、
人員数および組織構成によっては、
完全役割給の導入が可能になる。
仕事の内容や等級、役職によって決定される賃金制度で職務給とも呼ばれる。
現在導入している企業ではこれに段階号俸表を組み合わせて
積み上げ式の昇給制度としている場合もあるようだが、
それでは、旧来的な年功色が強まってしまうため、
今後は基本額を設定し、
評価によって増減させる洗い換え式に変化していくと思われる。
こうした職務給は人件費管理という予算運用上は大変便利で、
欧米では一般的なようだが、
本書ではあくまで日本の『中小企業の賃金設計のポイント』に則るため、
基本賃金額表との連動という設計手法で検討する。

   
以下、次号。
(猫については、引っ越して、
http://mukuhiro.sblo.jp/
12月より第2章を開始します。)

   

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