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トータル人事制度の導入(18)

20071113

   

【賃金制度の設計-6】

    
(1)基本ハイブリッド型賃金設計=年齢給+役職別評価給
基本ハイブリット型賃金設計は、
年齢給と役職別評価給の組み合わせで賃金を決定する。
基準となるのは設計済みの緩やかな年功制に則った基準賃金額表である。

   

1・年齢給と評価給の割合を決める。
準備段階で実施した経営者インタビューと社員賃金意識調査の結果を確認する。
『賃金の固定分と変動分の理想の割合のイメージは?』という質問に対して、
経営者と社員双方に5%刻みで回答してもらったものだ。
一般的には、経営者が、固定分60%:変動分40%程度、
社員が固定分70%:変動分30%程度が平均的なデータとなる。

   

この%は実際の金額の差にはそれほど直結せず、
ある程度の大枠の目安となる。
実際の金額の差は、
評価によってどの程度金額の増減をするかという詳細設計によって違ってくる。
したがって、ここでは経営者側の数字を使ってもいいし、
社員側の数字を使ってもいい。
イメージを大切にするということで労使の中間点を採用してもいいかもしれない。
サンプルB社は、経営側のイメージである60:40を採用する。
年齢別に基準賃金額表の数字に0.6と0.4を乗じて、
それぞれ年齢給と評価給の基準金額を算出する。
年齢給の賃金表はこれで完成した。

   

 2・評価給の額を決める
 役職別の評価給の額を決定するため、
各役職のモデル年齢を設定する。
これは、なるべく実在の人物モデルに合わせることが望ましいが、
中小企業においては管理職の人数が少なく、
各管理職の年齢もバラバラであることが多いので、
実在モデルを参考にしつつ理論モデルを設計する。
ここではわかりやすいように、
平均年齢ピッチを設計した際の年齢区分を役職に当てはめてみる。

   

・19歳~25歳  一般職
・26歳~35歳  主任
・36歳~42歳  係長
・43歳~48歳  課長
・49歳~55歳  部長

   

 次に、19歳~25歳の評価給の平均額を算出する。
これが、一般職の役職別評価給の基準額となる。
同様に、26歳~35歳の平均額を算出して、
主任の役職別評価給の基準額とする。
以下、36歳~42歳で係長、43歳~48歳で課長、
49歳~55歳で部長の額を算出する。

   

 3・評価給の幅を決める
 評価給は文字通り評価によって変動するので、
評価のランク数を決定する必要がある。
中小企業で初めて評価制度を導入する際には、
3段階でもよいという極端な意見もあるようだが、
人事考課の世界でもっとも一般的に使われているランク数はSABCDの5段階評価である。
さらに、より評価の違いを生みやすくして、
社員に対する刺激を増やすことでモチベーションアップにつなげようとする考えから、
10段階にしてもよい。
その場合は、
SABCDをS1S2、A 1A2、B1B2、C1C2、D1D2と各2段階にわけて10段階とする。
サンプルB社では、10段階を選んだ。
(※S=特別優秀、A=優秀、B=合格、または普通、C=やや劣る、D=かなり劣る)

   

 5段階評価ではBを、
10段階評価ではB1もしくはB2のどちらかを役職評価給の基準額とする。
(B1とB2のどちらを基準とするかは、
賃金制度改定の大きな方向性に基づいて決められる。
まず、賃金原資の増減をどう見込むか。
つまり、削減を前提とするのか、
それとも、ある程度の増加も許容するのかということによって、
作為的に設定できる。

   

次に、
評価による違いをどの程度つけるのか。
つまり、10段階であれば、
B1とB2の差を何万円にするかということで、
成果主義の強度の違いが表現される部分である。
やや保守的なものにするか、
それともインセンティブ性に富んだものにするかを恣意的に選択できる。
これらは経営判断である。
しかし、この判断は当初から決定しておくというより、
金額のシミュレーションをしてみて全体の給与原資や各個人の賃金の増減を確認してから、
決定するほうがスムースにいく。
あくまで、対象は5カ年計画が出来上がっている企業ではないのだから。
これを評価給設計の調整(賃金手法F)と呼ぶ。)

   

評価ごとの増減の設計は2~5%刻みが一般的である。
サンプルB社はB1を基準額とし(平均をやや高めに取ったということで、
これにより原資の激増は抑えられる)、
B1より下がる場合は5%刻みで、
上がる場合は10%刻みとするインフレルールを採用して、
インセンティブ性を高めた。(賃金手法G)

    

以下、次号。
(猫については、引っ越して、
http://mukuhiro.sblo.jp/
12月より第2章を開始します。)

    

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